1.沖縄県の非正規労働者の現状
非正規労働者、正社員って何?
非正規労働者とは正規雇用以外の労働者の総称です。厚生労働省では、正規雇用として、「①期間の定めがない ②フルタイム ③直接雇用 ④勤続年数に応じた待遇 ⑤勤務地・業務の限定なし、時間外労働がある」を満たす場合を典型的正規雇用としており、それ以外を非正規雇用としています。
一般的に「非正規雇用」とは、①労働期間の定めがある「有期契約労働者」、②所定労働時間がフルタイムでない「短時間労働者」、③雇用関係と指揮命令関係が異なる「派遣労働者」と3つに分類されます。
非正規労働者の現状
全国的に非正規労働者は増加傾向にあり、沖縄県でも例外ではありません。
沖縄県においては非正規労働者率の全国平均(38.2%)と比較するとその割合は全国一高く(44.5%)、若年者においてはの2人に1人は非正規労働者という状況です。
資料:総務省「平成24年度就業構造基本調査」
2.非正規雇用の課題・問題点
非正規雇用を労働者側から見ると、自分の都合に合わせて仕事や時間の期間の調整ができるというメリットがある一方で、雇用が不安定、賃金が低い、能力開発機会が少ないなどのデメリットがあります。
逆に企業の立場から見ると、非正規雇用の利用することで需要や収益に合わせて雇用調整が容易で人件費などの経費を抑制できるなどのメリットがあります。しかし、労働者の定着率が低い、知識や技能を社内に蓄積することができないなどのデメリットもあります。今後、求人が困難になる状況が予想される事を考えると、既存の従業員をどのように定着させ、育成していくかが重要な課題となります。
3.従業員を正社員化することのメリット
非正規労働者の正社員化を行うことは、企業にとって経営力の強化につながるなど様々なメリットがあります。
- 従業員の働くモチベーションの維持・向上
- 優秀な人材の確保
- 従業員の定着率向上
- 採用リスク・コストの軽減
- 生産性向上による社内の活性化
- サービスの質の向上
4.正社員化に向けた支援策
企業の正社員化へ向けた取り組みに対して、国や沖縄県等では企業へ支援施策が実施されています。
以下、企業が正規雇用化や非正規労働者の処遇改善に取り組む際に役立つ支援施策です。詳細はリンク先より確認できます。
国の支援事業
- キャリアアップ助成金(外部サイトへリンク)
- トライアル雇用助成金(外部サイトへリンク)
- 最低賃金引き上げに向けた中小企業・小規模事業者への支援(外部サイトへリンク)
- 多様な働き方の応援サイト(外部サイトへリンク)
沖縄県の支援事業
- 沖縄県正規雇用採用力支援事業(外部サイトへリンク)
- 若年者ジョブトレーニング事業(外部サイトへリンク)
- 正規雇用化サポート事業(外部サイトへリンク)